松下幸之助 伝
 昭和40年代の初め。 業務用の大型炊飯器の試作品が完成し、技術者たちが本社の重役会議に臨んだ。操作や水洗いも簡単になった画期的な製品。だが重役陣の反応はいまひとつ。
 やがて昼になり、弁当が配られた。そこには試作品で炊いたご飯が。そのご飯をおかわりした人が、一人だけいた。創業者の松下幸之助氏だった。「この炊飯器のご飯、おいしいな。もう一杯おかわりを」。食が細いはずの人。その一言は、技術者たちにとって、どんな激励や褒め言葉よりもうれしいものだった。(『エピソードで読む松下幸之助』PHP新書)
 どんな分野でも、新しい試みが日の目をみるまでには、当事者の止暇断眠の奮闘がある。その粘り強い努力に思いをはせることができるかどうか。いかなる団体も、”現場の心”を知らなければ、やがて行き詰まる。(聖)
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by super2525 | 2009-04-09 08:28
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