テクノロジーへの依存しすぎが人間をダメにする 
NHK 11/26 スーパープレゼンテーション   

SHERRY TURKLE (シェリー・タークル)
マサチューセッツ工科大学(MIT)教授。心理学。30年以上にわたり、家庭用コンピューターやインターネット、ロボット、SNSが人間に与える心理学的な影響を研究し続けている。2012年、著書「Alone Together」が話題を集める。

70年代はパソコンと人の関わり方を研究し、80年代はインターネットと人の関わりを研究し、人にとって便利で役に立つものと提言しました。しかし、最近の研究に基づき、今ではその全く逆を唱えるようになりました。

SHERRY TURKLE:

 メールのしすぎは良くありません。
テクノロジーが私たち人間をダメにしているとも思うのです
15年間 モバイル通信機器について調査し 
デジタル・ライフについてあらゆる世代の人々に取材してきて分かったのですが
あの小さなケータイが人間に与える 
心理的な影響は絶大で 人間の行動のみならず 性格をも左右するのです。
ケータイの使い方も変わりました
ほんの数年前 ヘンだとか おかしいとかおもったことが
今や日常的なことになっていたりします
例えば 会社の役員会議の最中にメールするのは普通のこと
授業中 プレゼン中 打ち合わせ中 皆いつでもメールやネット
アイコンタクトとメールを同時に行うスキルが重要だそうで
難しいけど できなくはない とのこと
朝食・夕食時に親がメールするのを見て 子供はないがしろにされてると ぼやき
でも子供は子供同士 お互いをないがしろに 
娘ですが、友達と一緒の部屋にいるのに 一緒に遊ばない
お葬式でメールする人だっています
悲しみや喜びを捨ててケータイに夢中になる人々
これは無視できません
このままでは大変なことになる
人付き合いが下手になるし 自分との向き合い方も わからなくなってしまう
“一緒にいても別々”が普通になりつつある
他人と一緒にいたいけど 同時に いろんな所につながっていたいのです
そして自由に行き来して 
どこに意識を傾けるかはとにかく自分で決めたい
役員会議には出たいけど 興味のある部分かで聞きたい と
それを良しとする人もいますが それではつながっていても
他人から隠れているようなもの
“もう同僚などいないも同然”と 嘆く50歳の会社役員がいます
会社で誰とも会話しないそうです
“皆メールするのに一生懸命だから邪魔したくない”
“いや違う 本当は自分が邪魔されたくないからなんだ”と
“結局 私だって 何でもケータイで済ませたいんだ”と
どの世代の人も皆 他人と関わり合いたいんです
ただし適度な距離感で 自分でコントロールできる範囲で
言わば “ゴルディロックス効果” 近すぎず遠すぎず 程よい距離で
でも中年の管理職の考える“ほど良い距離感”では
思春期の子は 対人関係を築けない
ほぼ何でもメールで済ます18歳の男子が言っていました
“すぐにではないけど そのうち会話の仕方を覚えたいな”と
会話の何が問題なのかと人々に聞くと 答えは決まってこうです
“リアルタイムで進行し 発言をコントロールできない”
まさに そこなんです。 メールやネットでは
なりたい自分になることができる
編集がきく つまり 削除が可能で
顔も 声も 肌も 体も 補正できるというわけです
やりすぎず 足りなすぎず 程よく
人間関係は奥が深く また面倒でもあり それを
テクノロジーで“キレイ”にする
そしてただつながることを目的とし 会話をないがしろに
自分にウソをついているのに それも
やがて忘れたり 気にしなくなったりする
ある時 突然 S・コルベアが私にこんな質問を
それはなかなか深い質問だったのですが
彼はこう言ったのです
“短いツイートだとか”“ネット上のごく些細なやり取りだって”
“積もれば 会話と同じことじゃないのか?”
でも私の答えは“いいえ それは違う”
そういった短いやりとりは 情報収集にはいいかもしれないし
“君のことを考えている”“愛している”とか伝えることもできる
でも相手のことを知り 理解を深めるのには向いていません
また人間は 他人との会話から 自分との向き合い方を学びます
だから 会話を避けていたら
自己を内省する力が身につきません

子供の場合 それが成長の基盤となるのに・・・
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http://www.nhk.or.jp/superpresentation/backnumber/121126.html
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by super2525 | 2012-12-03 12:27
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